物語構造
書簡体小説
架空の文書を通して語られる小説。古典的には登場人物たちの往復書簡で、現代では日記、メール、ブログ記事にまで広がります。
書簡体小説とは、「物語の架空の登場人物たちのあいだで交わされる一連の手紙として書かれた小説」です。名前はギリシャ語のエピストレ(手紙)から、ラテン語と「エピストル(書簡)」を経て来ており、このラベルは、架空の文書を通して語られる小説全般へと広がっています。日記、新聞の切り抜き、そして近頃では、メールやブログ記事です。リチャードソンの『パミラ』と『クラリッサ』が形式を固め、『危険な関係』と『若きウェルテルの悩み』がそれをヨーロッパ中へ運び、『フランケンシュタイン』『ドラキュラ』、そしてThe Color PurpleとWe Need to Talk About Kevinが、現代での射程を示します。
この形式の利子は二方向から払われます。リアリズムです。文書は物語の内側に存在するので、外の語り手がそれを保証することはなく、複数の文通者が、全知の語り手なしに複数の視点を与えます。いま一つは制限です。読者が知りうるのは、書き手たちがページに置いたものだけで、異なる文通者の知っていることのあいだの落差、記事の言う「食い違う認識(discrepant awareness)」は、純粋なサスペンスです。この規律は、形式そのものに強制される限定された視点(POV)であり、文書群を提示する架空の編集者は、小型の枠物語です。