物語構造
ファブラとシュジェット
ロシア形式主義の用語の組。ファブラは物語の出来事を時系列に並べたもの、シュジェットは語りの順序とその仕方です。
ファブラとシュジェットは、物語が同時に載っている二つの時計の、叙事学上の名前です。ファブラは「物語の世界の内部での出来事の時系列」を指し、シュジェットは「語りの時間、つまり読者に提示される出来事の順序」を指します。ウラジーミル・プロップとヴィクトル・シクロフスキーが、二十世紀初頭のロシア形式主義の一環としてこの組を導入し、叙事学者たちはファブラを「物語の原材料」、シュジェットを「物語が組織されるやり方」と呼んできました。標準的な実演は『市民ケーン』です。ファブラはケーンの一生を時系列に並べたもので、シュジェットは彼の死から始まって、フラッシュバックを通じて遡ります。古典的な物語は両者を同期させたがちで、フラッシュバックとフラッシュフォワードは両者を引き離します。
小説家にとって、この組は非線形叙事が感覚で行っている事柄を正確に名付けます。作者は、読者がシュジェットしか決して見ないときでさえ、ファブラを知っていなければなりません。そして物語の中の物語は、枠のシュジェットの上に、語り手自身のシュジェットを積みます。