文章技法
一人称
語り手が自分自身の視点から出来事を語る、ストーリーテリングの様式。物語の内側の人物として「私」で語ります。
一人称の物語とは、「語り手がその語り手自身の個人的な視点から出来事を語る」ストーリーテリングの様式で、「私」「私の」といった一人称の文法を用い、複数形では「私たち」「私たちの」を使います。語り手は物語の内側の人物でなければならず、主人公または焦点人物でも、再び語る人や証人でも、出来事の縁にいる周辺人物でもかまいません。記事は、シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』(1847年)を「一人称物語の古典的例」に挙げ、『白鯨』の「イシュメイルと呼んでくれ」は、その文法の最も有名な形を見せています。
この様式の利点は内面性です。読者は、架空の宇宙についての語り手の内側の見方を受け取ります。その代償は閉じ込めです。語り手は自分が経験し観察したことしか知らず、生来、不完全な証人であり、偏りや不誠実がそこに入り込むと、様式は信頼できない語り手へと色づきます。これは標準的な視点の選択肢の一つで、その得失は視点の選び方で計られています。