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原稿のフォーマット(書式): 投稿用原稿の標準書式と、その理由

原稿のフォーマット(書式)の標準を解説。フォント、行間、余白、ヘッダー、最初のページの慣習から、書式が存在する理由と、書かなくてよい場面まで。

公開 3 Oct 2026 · 1 分で読めます

「原稿(manuscript)」という語は、一世紀にわたる出版の機械のなかで意味を狭めてきました。Wikipediaの原稿の記事は、今日ではそれを「印刷された版に対して、作者の仕事の、書かれた、タイプされた、あるいはワープロで打たれたコピーすべて」と定義します。標準原稿書式(standard manuscript format)は、そのコピーが出版社に送られるときの見た目を支配する約束事の集まりで、書式の記事はこれを「作者が出版社に応募する短編、長編、詩その他の文学作品の原稿のための書式の様式」と述べます。

この定義には二つの但し書きが付き、どちらも書式の記事自身から来ています。「単一のガイドラインの集合は存在せず」、標準は公式というより「一般に容認可能と考えられる」ものであって、エージェントや出版社の応募要項は、このページを含め、どのスタイルガイドよりも優先します。そしてこの書式には、有名な現代の実例があります。Wikipediaの記事自身が参照に引く、ウィリアム・シュンのProper Manuscript Formatです。

標準が定めるもの

出典から集めると、古典的な応募書式の約束事はこうなります。

  • フォント。 Wikipediaの記事はCourier「あるいは類似の等幅セリフ書体」で12ポイント。Reedsyの現代のガイドは、いまでは一般的な代替として「12ポイントのTimes New Roman(または類似)のフォント」を挙げます。変わらない点で両者は一致しています。12ポイント、黒、全体を通して一つの書体。
  • 行間。 ダブルスペースの行で、古典的な計算では1ページに本文24行か25行。段落の間に余分な空行は入れません。
  • 余白と字下げ。 Wikipediaの記事は、1、1.25、1.5インチの余白と、0.5インチの段落字下げを認めます。Reedsyの指示は、四辺すべて1インチで、字下げは0.5インチ。字下げが段落を示すので、空行は不要です。
  • 用紙とファイル。 レターかA4の用紙に、記事の古典的な形では「黒インクで片面に印刷」。Reedsyの現在の版はワープロのファイル、つまり.docxを想定し、約束事は同じでも、紙はまったくありません。

最初のページと、それ以降のヘッダー

最初のページは、識別情報を決まった位置に載せます。Wikipediaの記事によれば、「作者の氏名と連絡先は左上の隅に」現れ、右上には語数が載ります。Reedsyのより完全な標題ページは、大文字で中央に題名、二行下に作者名、ページの下部に本のカテゴリとジャンルを置き、応募原稿には「本の前付けのほとんどを載せてはならない」と警告します。献辞も、著作権表示も、目次もです。

それ以降のすべてのページは、右上に一行のヘッダーを載せます。Wikipediaの記事の言い方では、「作者の氏名、スラッシュ、短縮した題名、もう一つのスラッシュ、そしてページ番号」。Reedsyの表記はSURNAME/TITLE/PAGE #で、大文字で、長い題名は短縮します。そのファイル版では、標題ページは1ページ目として数えません。

隅の語数には、独自の算数があります。記事によれば、出版社は「原稿のすべての文字を、空白を含めて数え、6で割る」ことで見積もってきました。1ページ25行なら、およそ1ページ250語になります。求められる形は丸めたもので、Reedsyの言い方では「千の位に近いほうに」。誰も正確な数を欲しがっていません。全員が見積もっているからです。

書式が存在する理由

これらはどれも、タイポグラフィそのもののためではなく、複数の人間が処理する実務文書の扱いやすさです。Wikipediaの記事はその論理を記録しています。編集者、コピー編集者、組版師が原稿を部分ごとに扱うことがあるので、綴じずに送り、氏名、題名、ページ番号がすべてのページに載っているおかげで、落として混ざった束も「簡単に元どおりに組み直せる」。画一性は、Reedsyの要約では、原稿を読みやすく、検索しやすく、評価しやすくし、標準の余白は本当の長さを正直に保ちます。偽装すれば「職業人はそれをすぐに見抜きます」。この書式は、速く読み、見つけたものに印を付けるのが仕事である人々への礼儀です。

シーン区切りと章

本文の内部のすべてについては、Reedsyの約束事が現代の参照資料です。各章は新しいページから始め、章番号を大文字で、ページの上から三分の一あたりに置きます。章の中のシーン区切りは、井桁(#)か、空白を挟んだ三つのアスタリスクで示し、単なる空行にはしません。時や場所の印のない跳躍は「しばしば読者を混乱させる」からです。そして原稿は「The End」で終わります。これらは法律というより技巧の慣習で、このガイドの冒頭の優先規則がここにも適用されます。送られてきた要項こそが書式です。

応募書式は書籍の組版ではない

ダブルスペースのCourierないしTimesのファイルは、評価のための書式であって、本ではありません。自費出版するとき、組版は新しく作り直されます。Reedsyのガイドは、自費出版者は応募書式を完全に飛ばして、最終的な書籍ファイルを組版すると明言します。紙と電子書籍は、別の約束事を持つ別の出力です(制作の手順は本を自費出版する方法が歩きます)。応募書式は、職業人が平文を素早く評価できるように存在し、出版された書式は、読者が何か設計されたものを買うように存在します。この二つを混同すると、古典的なインディーの失敗が生まれます。ダブルスペースの、原稿風の本文を、そのままストアページに載せることです。

連載との対照

Web連載プラットフォームは、これを一切求めません。Royal Road、Wattpad、Scribble Hubの章は、テキストエディタに書き込むか貼り付けられ、サイト自身のリーダーが表示します。フォントも行間も余白もプラットフォームの決定で、エージェントも組版師も間に入りません(連載プラットフォームの地形がそれらの生態系を地図化しています)。そこで意味を持つ書式上の決定は、平文で生き残るものだけです。LitRPGの書式の慣習の、括弧で囲んだシステムの発話のような約束事です。

原稿書式が戻ってくるのは、一つの特定の瞬間です。完成した連載が応募になるときです。完成作を携えてエージェントに売り込むなら、手紙(クエリレターの書き方)とシノプシス(あらすじの書き方)は、この形が期待されるページと一緒に旅をし、出版の道筋の伝統的な経路を歩きます。完成したファイルに約束事を適用するのは数分の仕事です。そのためにあるのは、受け取った職業人へのメッセージです。この書き手は、業界がどう読むかを知っている、と。

出典

  1. Wikipedia: Standard manuscript format
  2. Wikipedia: Manuscript
  3. Reedsy: How to format a book manuscript

本文中の技法に関する主張は以下の出典に基づきます。実務上の合意であって確立した事実ではない点には、本文中でその旨を記しています。

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